社会福祉士の試験は出題範囲が広いことが特徴です。
前回、前々回の記事では、合格するためには、しっかりと計画を立ててから勉強に着手する必要がありますよー!といった話をさせていただきました。
▼過去の記事
【社会福祉士】勉強を始める前にやるべきこと①
【社会福祉士】勉強を始める前にやるべきこと②
さて、今回は勉強を開始するにあたって、まず何から着手するべきかについて書いていきたいと思います。
まずは過去問にチャレンジ!!
まずは過去問題を一通り解いてみましょう。
まだ何の知識もない状態での自分の実力(点数)を知るいい機会になります。
過去問に取り組んで、出てきた点数が、スタート地点となります。
ゴール(試験日)までの距離が、近所のコンビニなのか、地球の裏側なのか、人それぞれだとはおもいますが、それを知っておくことで、各自の勉強の方法や時間配分も変わってくると思います。
過去問にチャレンジすることで、自分の立ち位置を明確に把握しておきましょう。
どの過去問に取り組めばいいの?
過去問といっても、どの過去問に取り組めば良いのでしょうか。
オススメの過去問は第29回(平成28年度)と第30回(平成29年度)になります。
過去問は、社会福祉振興・試験センターのサイトからダウンロードできます。
過去問の入手はこちらから
社会福祉士国家試験 過去の試験問題
なぜ、第29回と第30回なのか。
オススメする理由を順序立てて考えると、以下の通りです。
※ポカンの予測も含まれています。
- 最新の過去問のほうが、これから受験する試験の出題傾向に近いものになると予測される
- 最新の過去問は第30回
- 最新は第30回だが、問題の難易度が易しいものが多かったため、合格基準点は99点と高く設定され、合格率は30%を超えた
- 第29回は例年通りの難易度と合格率であった
- 第31回は難易度が補正され、第30回よりも難しくなると予測される
よって、結論としては、第29回と第30回の2つに取り組んだ方が良いということになります。
社会人の方ですと、まとまった時間を確保するのが難しいと思いますので、どちらか1つを選択することになるかもしれませんが、可能な限り両方取り組んでおいたほうが良いと思います。
休みの日などを利用して、頑張って過去問にチャレンジしてみましょう。
第30回の合格基準点は99点、第29回は86点です。
それを目安にスタートからゴールまでの距離を測ってみてください。
試験時間と出題科目
試験時間は、午前135分、午後105分の合計4時間となっています。
過去問に取り組む際は、しっかりと時間を計りながら取り組むようにしてください。
はじめのうちは、問題を読んでも意味がよく理解できずにハマってしまい、時間が足りなくなってしますと思います。
それでも問題はありません。
むしろ、その「時間が足りなくなる」という感覚を味わっておくことで、問題を解くスピードを意識して、今後の勉強に取り組むことができるようになります。
午前、午後、それぞれの出題科目は以下の通りです。()内は出題数です。
【午前の科目】
- 人体の構造と機能及び疾病(7)
- 心理学理論と心理的支援(7)
- 社会理論と社会システム(7)
- 現代社会と福祉(10)
- 地域福祉の理論と方法(10)
- 福祉行財政と福祉計画(7)
- 社会保障(7)
- 障害者に対する支援と障害者自立支援制度(7)
- 低所得者に対する支援と生活保護制度(7)
- 保健医療サービス(7)
- 権利擁護と成年後見制度(7)
【午後の科目】
- 社会調査の基礎(7)
- 相談援助の基盤と専門職(7)
- 相談援助の理論と方法(21)
- 福祉サービスの組織と経営(7)
- 高齢者に対する支援と介護保険制度(10)
- 児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度(7)
- 就労支援サービス(4)
- 更生保護制度(4)
過去問に取り組む際は、なるべく試験本番と同じような状況を作り、集中して取り組んでみてください。
過去問の結果は、EXCELなどの表計算ソフトに記録しておくと、後々便利です。
月末に模擬問題にチャレンジするような勉強計画とした場合、模擬問題の結果を記録しておくことで、試験日までの点数の推移をグラフ等で可視化することができます。
自分の努力を見えるようにしておくことは、モチベーションの向上や維持のために重要なポイントとなっていきます。
まとめ ~はじめに過去問を解くことのメリット~
本格的な勉強を始める前に過去問に取り組んでおくことのメリットをまとめると、以下のようになります。
- 現時点での実力を知ることができる
- 実力を知ることで、どのくらい勉強する必要があるかわかる
- 試験時間を意識しながら勉強を進めることができる
まずは、過去問に取り組み、現状を把握してから勉強に取り組んでみてはいかがでしょうか。